By nakamura, 5 7月, 2024

西南評(さいなんひゃう)の続(つゞ)き頃日(このごろ)も途絶(とたへ)なく 官賊両軍互(くはんぞくりゃうぐんたが)ひに鎬(しのぎ)を削(けづ)り入乱(みだ)れ 彼(か)の桐野利秋は鞭打(むちう)ち轡(くつは)を鳴(な) らし真一文字(まいちもんじ)に馬を責(せ)め 官軍を採配(さしづ)なす野津少将と 蹄(むま)を併(あは)せ唯(たゞ)一撃(うち)と斬付(きりつけ)るを程(ほど) よく避(さ)けて野津君は本陣(ほんじん)さして 返(かへ)らるゝ道後詰(みちごつめ)とみへし 少佐村田経芳君に行逢(ゆきあ)ひ       今(いま)利秋と斯(かく)〱と 合引(あいびき)せしを告(つげ)げられたるに 経芳君きくもあへずおのれ 賊将逃(の) がさじと 跡(あと)を慕(した) ふて馬を飛(と)ばしに 高(たか)き丘(とこ)に突(つき)立つに       桐野は 四五丁隔(へだ)って揚〱 と馬上にみゆるを これ究竟(くっけう)と英(えい) 国製(せい)の射的(しゃてき)      銃(ほう)を 狙(ねら)ひ火(ひ) 蓋(ぶた)を切(き)れば あやまたず砲声(ほうせい)も 利秋は真逆(まっさかさ)まに馬より       落(をち)しは心地(こゝち)よく                こそみへたりと     朝野新聞に□□   跡はをい   〱   次号に   つぎ

資料集掲載番号
190
受入番号
2014-005-19
西南戦争錦絵判型
大判錦絵
作者
絵師未詳
彫師
彫師未詳
賛署名
金井徳兵衛筆
版元名
金井徳兵衛
版元住所
大阪府第三大区六小区新町南通一丁目十一番地
届出日
明治十年三月五日届出
本紙横
35.70
本紙竪
24.80
名札
桐野利秋
少佐 村田君
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UUID
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