再度(ふたゝび)鹿児島地方に金光を/現(げん)じて火星(くはせい)の様(やう)に暴(ぼう)星を/たくましう為共(なすとも)近(ちか)きに/全(まつた)く其光(ひか)りを/失(うし)なひ山間(かん)/を夜這(ばい)星と/なれは賊魁(ぞくくわひ)の/首(くび)を切星に/して/天道星の如く/大道へ/曝(さら)す/時は世の/中もヅント/ 宵(よい)の明星と/なるべし
刀屋 ヿこのほしのおかけてはいとう以来ほとんと/はいふつと思ひきつてしまいこんだかたなも/いちじはねがはへてとんだやうすはありがたいか/二そく三文のやすねにはかんしん/しないて
かうしやくし/ヿてんべんちいと/いつてなんねんにはこう/いふほしがでゝいくつきを/へてきへるといふとはしれては/いるものゝさいかうぼしと/なをつけたのはおもしろいて/わがしやちうにもこのほしの/ためにたすけられし/ものもなきにしも/あらずだ
小道具や/ヿどうかこのほしがきへて/よのなかがおだやかに/したいものだしろものゝ/うれないにはまことに/きようしゆく
かしざしき/ヿこんどのさはぎはさておいてこのはるの/ くしよの大ぢしんこのかたこかいもさびしく/たちいきのかなはぬ所このあいだはねづみ/たいがきましたゆへすこしはいきをついたが/かごしまの大じけんよりがつたりおちで/大ふさぎのそゝだれなら/いゝがよだれでくまります