By nakamura, 5 7月, 2024

亜暴脱落狂(あぼだらきやう) 泉々堂迂人戯記/えゝお恐(おそ)れながら抑(そも〱)今度(こんど)の西国(さいこく)騒(さわ)きは。聞(きい)て極悪(ごくあく)。みては地獄(ぢごく)のしゆらの巷(ちまた)で。ちよん〱桐野(きりの)や玉(たま)の飛ぶのは/すきまもない程(ほど)。雨(あめ)の篠原(しのはら)。はつと逃(にげ)るはむら〱村田(むらた)や。不平(ふへい)の生徒(せいと)をお先(さき)につかつて頓(やが)て西郷(さいご)のうんの/つきの輪(わ)。打(うた)れて亡(ほろ)びる熊本(くまもと)県下(けんか)で終(つひ)には晒(さら)さる川尻口(かはじりぐち)をば本陣(ほんぢん)仁義(じんき)を施(ほどこ)すなんどゝ。大(おお)きな螺貝(ほらかひ)/吹(ふい)てばら〱吹散(ふきち)る木(こ)の葉(は)の集(あつま)り勢(ぜい)めに。篝(かかり)を高瀬(たかせ)と山鹿(やまが)の夜軍(よいくさ)。どん〱やれども錦(にしき)の御旗(みはた)の/光(ひか)りにや叶(かな)はぬ。こいつは又(また)玉種(たまたね)おひ〱尽(つき)はてさやをはづして。ふんどし帯(おび)からぶらり下(さが)つた/大(おほ)きなだんびら。ふり廻(まは)しながら切込(きりこむ)中(なか)には。素肌(すはだ)を脱(ぬい)だる手負(ておひ)の猪(いのしゝ)。武者(むしや)ぶり付(つく)やらひつかき/あふやら。

By nakamura, 5 7月, 2024

ヿどうだあの薩摩(さつま)は負(まけ)てしまひねへな/見(み)切(きり)ものだぜナニうらえりが鹿児絞(かのこしぼり)だから/そうは負(まけ)られねへと夫でもたいふ破(やぶれ)た所(ところ)が沢山(たくさん)/あるからそんなにがうじやうを張(はっ)たって仕方(しかた)がねへ/負(まけ)なよナニ強(つよ)くつて丈夫(ぢやうぶ)たとはかをいひねへ/夫(それ)は十年も/後(あと)のことだ今時/そんな物(もの)は値(ね)が/ない早(はや)く負(まけ)な/ヿおもひ切(きつ)て/まけて/しまへと/ふりぎやどうして/かけあつていまし/たがとうも柳原(やなきはら)で/はなしがつきませう