By nakamura, 5 7月, 2024

邪魔国(しやまくに)の放剣(はうけん)/白痴威(こけおどし)の鎧(よろい)/新政厚徳(しんせいこうとく)の慢脱乱(まんだら)/不平刀妙名出太刀(ふへいとうめうないでたち)/嘯集(しやうしう)の號笛(よぶ)/鼓舞(おだて)のつゝみ/不理靴(ふりくつ)/踈暴(そぼう)の剣幕(けんまく)/矢児馬(やしうま)の轡(くつは)/無鉄砲(むてつはう)/捕虜(いけとり)の数珠(じゅす)/押(おし)の強弓(つよゆみ)/賊方(ぞくがた)の蚊舞徒(かぶと)/西郷(さいごう)の麁服(そふく)かめひきの図/金費困泥(きんひこんでい)の狂悶(きやうもん)/学校(がくかう)の暴塔(ほうとう)/煽焰(あをり)の軍扇(ぐんせん)/隠室(いんしつ)の黙語(もくぎょ)/破烈(はれつ)の鉄発(てつはち)/頑々(ぐわん〱)の陣鐘(ちんがね)

By nakamura, 5 7月, 2024

 「らんどせいるよいやさ   けんつきづどんでさあきなせ 「偖(さて)々今度(こんど)の西国(さいこく)で  「じやんぢゃか〱じやか〱 大さわぎ「はたが新政厚(しんせいこう)  徳(とく)で暴徒(ほうと)が数(す)万で くや〱くや「こつちもまけ  ずに兵隊(へいたい)が一だい   二隊三大隊あとから   おひ〱すゝみます西(さい)ちやんが 官(くわん)ちやんににらまれて「島(しま)さん   平気(へいき)でとてつるてんおしげを なぜ〱くるりと巡(ま)はつて一戦(いっせん)まいりましよ 梅堂国政戯筆

By nakamura, 5 7月, 2024

弦(けん)を拳(けん)として糸(いと)に易(かえ)よとは楽(らく)を為(し)たがる/ 芸妓(げいぎ)の金言(きんげむ)其(その)怒(おこら)んより寧(むしろ)拳(けん)せよとは/縺(もつ)れた座敷(ざしき)を浮(うか)せる語にして一寸(ちょっと)/お稽古(けいこ)二三ですか〇あれ図留(づる)拳(けん)/はお廃止(はいし)ですよと議論(ぎろん)を何所(どこ)へか/吹散(ふきち)らすは酒席(しゅせき)に一種(いっしゅ)の器械(きかい)に/して縦(たと)ひ角力(すまふ)甚九(しんく)の下(した)には立(たつ)とも/かっぽれ踊(おど)りの上に位(くらい)せん事(こと)最(もっと)も輙(たやす)かる/べしと生意気(なまいき)社会(しゃくわい)の芸(げい)なし猿(ざる)が頻(しき)りに/是(これ)を勉強(べんきょう)倣(な)すを遠(とほ)く望(のそ)めば狂人(きゃうじん)の如(ごと)く近(ちか)く見れば/怪異(ものゝけ)の着(つき)たる物(もの)かと疑(うたが)はるゝを尚(なほ)献酬(けんしう)の礼(れい)なりと (まさかさうでも/                          あるまいが) 頻(しきり)に甘(あま)んずる所(ところ)より既(すで)に廃刀(はいたう)の令(れい) 出(いで)て刀剣(たうけん)は地(ち)に落(おち)たるも当八拳(たうはちけん) 却(かへっ)て湯屋(ゆや)

By nakamura, 5 7月, 2024

泉々堂迂人戯記 えゝお恐(おそ)れながら抑(そも〱)今度(こんど)の西国(さいこく)騒(さわ)きは。聞(きい)て極悪(ごくあく)。みては地獄(ぢごく)のしゆらの巷(ちまた)で。ちよん〱桐野(きりの)や玉(たま)の飛ぶのは/すきまもない程(ほど)。雨(あめ)の篠原(しのはら)。はつと逃(にげ)るはむら〱村田(むらた)や。不平(ふへい)の生徒(せいと)をお先(さき)につかつて頓(やが)て西郷(さいご)のうんの/つきの輪(わ)。打(うた)れて亡(ほろ)びる熊本(くまもと)県下(けんか)で終(つひ)には晒(さら)さる川尻口(かはじりぐち)をば本陣(ほんぢん)仁義(ぎんき)を施(ほどこ)すなんどゝ。大(おお)きな螺貝(ほらかひ)/吹(ふい)てばら〱吹散(ふきち)る木(こ)の葉(は)の集(あつま)り勢(ぜい)めに。篝(かかり)を高瀬(たかせ)と山鹿(やまが)の夜軍(よいくさ)。どん〱やれども錦(にしき)の御旗(みはた)の/光(ひか)りにや叶(かな)はぬ。こいつは又(また)玉種(たまたね)おひ〱尽(つき)はてさやをはづして。ふんどし帯(おび)からぶらり下(さが)つた/大(おほ)きなだんびら。ふり廻(まは)しながら切込(きりこむ)中(なか)には。素(す)肌(はだ)を脱(ぬい)だる手(て)負(おひ)の猪(いのしゝ)。武者(むしゃ)ぶり付(つく)やらひつかき/あふやら。

By nakamura, 5 7月, 2024

「どうだあの薩摩(さつま)は負(まけ)てしまひねへな/見(み)切(きり)ものだぜナニうらえりが鹿児絞(かのこしぼり)だから/そうは負(まけ)られねへと夫でもたいふ破(やぶれ)た所(ところ)が沢山(たくさん)/あるからそんなにがうじやうを張(はっ)たって仕方(しかた)がねへ/負(まけ)なよナニ強(つよ)くつて丈夫(ぢやうぶ)たとはかをいひねへ/夫(それ)は十年も/後(あと)のことだ今時/そんな物(もの)は値(ね)が/ない早(はや)く負(まけ)な 「おもひ切(きっ)て/まけて/しまへと/ふりぎやどうして/かけあっていまし/たがとうも柳原(やなぎはら)で/はなしがつきませう