西南評(さいなんひやう)はちよい/と話(はなし)かわって賊(ぞく)は/熊本を一/二里距(さ)る/処に有(あ)/りて撓(た)はむ色なく桂衛門/といふ者(もの)鹿児島へ帰(かへ)りて/県庁(けんちやう)を本営(えい)となして/三千人の/兵(へい)を募(つの)り/て人吉(ひとよし)通りを/さして繰込(くりこ)むんで/戦場(いくさば)怪我人(けがにん)は鹿児島へをくり/全快(なおり)次第(しだい)すぐに出張(はり)をなすべしと/有つて戦場よりの早かちは/日に二度ほど六人懸(かゝ)りにてえつしー/〱と駕(かこ)を県庁(けんちやう)へ飛(と)ばしこむ扨こゝに/ 一際(きは)目立ちたるは千紫(し)万紅(こう)陣(じん)/ 羽(は)をりやら/寅の皮(かは)のふん/どしどつこい尻鞘(しりさや)の太刀(たち)隊長(たいてう)には/縮緬(ちりめん)の旗(はた)さし物かすかに聞(き)こゆる遠攻(とをせめ)は/熊本より賊へ加勢(せい)の神風隊(たい)の貝(かい)鉦(かね)太鼓(たいこ)/多勢を率(ひ)ひて寄(よ)せたり〱はて頑固(くはんこ)なるありさま/なり〇官軍には木山の賊塁(るい)を抜(ぬ)き宇土(うとう)口の兵と/連絡(つゞき)有て其後双(そう)方戦(たゝか)ひを鎮(しづ)め賊は此辺を引はらひ/征討部署(ぶしょ)を謀(はか)らんみこみ官陣より外偵(ものみ)を出