続(つゞ)いて西南(さいなん)の大戦争(いくさ)は曰(ひ)〱/其(その)鎮静(をさまり)を祈(いの)るといへどもいまだ/防戦(ぼうせん)の煙(けむり)横(よこ)ぎり兇雲(けううん)裂(さ)け/やらず一人西郷隆盛血路(けつろ)を開(ひら)/かんと欲(ほっ)すれども志(こゝろざし)遂(とげ)る能(あた)はず/去程(さるほど)に方今(このごろ)賊勢(ぞくせい)の一方(いつほう)ひらき/春色(しゆんしよく)稍(やゝ)うつろひ満開(まんかい)の花に/ひとしく美々(びゝ)堂(とう)〱と/五百有余人声(こへ)を揃(そろ)へて操込(くりこ)む一隊(たい)あり/其粧装(いでたち)は白木綿(しらゆう)の鉢巻(はちまき)後(うしろ)に垂(た)れ緋(ひ)/の玉襷(たまだすき)まばゆく丈(た)け髪(かみ)を振乱(ふりみだ)し甲斐(かひ)/〱゛しく長刀(なぎなた)を横(よこ)たへたるは正(まさ)しく一群(ひとむれ)の女(によ)/隊(たい)なるが何(いづ)れの嚊(かゝ)やら箱入(はこい)りやらお三どんやら/等級(とうきう)いづれもさだかならず畢竟(ひつきよう)同権(どうけん)の流言(ことば)が/あればとて浮雲(あぶな)い開戦(かいせん)をやられ升す/官軍方の勝利(しようり)にをいては度(ど)を算(かぞ)ふるに/指(ゆび)を忘(わす)る賊方には軍略(ぐんりやく)心胆(しんたん)を砕(くだ)くが/中に西郷は忽