禹(ゆう)見二罪人(つみひとをみて)一問而(とふてしかふして)泣曰(ないていはく)尭舜(ぎゃうしゅん)之人以二/尭舜之心二為レ心(□□□□のこころをもつてこころとす)と茲(こゝ)に西郷桐野/の如き非類(ひるい)の功(かう)を天下に奏(そう)し一/度(たび)人望(ぼう)を得(え)たりしも惜哉(おしいかな)一朝(てう)に大/義を謬(あやま)り其身暴徒(ぼうと)の首魁(しゅくわい)と/なり以て世上の罪(つみ)人となる千/辛(しん)万苦(く)の束(さく)(策カ)略あるも争(いかでか)必(ひ)勝/を得(う)べけんやされば官軍イリキ山/経(え)笹の谷へ進撃(しんげき)す時は六月廿四日/只さへ炎熱(えんねつ)燃(もゆる)るごときに炮声(ほうせい)山/を援(つんざ)く斗り死力を尽す戦叫(せんけう)に/は厳(いはほ)も尚(まさ)に砕(くたく)るばかり死優(しゃう)(傷カ)を乗(のり)/越(こへ)踊越(おどりこ)へ火花を散(ちら)す奮(ふん)撃突(とつ)/戦いつ果(はつ)べうとも見へざりしが竟(つひ)/に暴徒は討散され此手の塁(るい)は落(おち)/たりけるさても官軍勝に乗(じょう)じ廿五/日の暁(けう)天より爰(こゝ)彼所(しこ)(かしこカ)の塁を乗(のっ)と/り鹿児島城へ聯絡(れんらく)なしたり