西條高盛 市川団十郎/今御身らが今(こん)日をふけいきなりとかこつのもいはゆる国(くに)の/おとろへにて時世(じせい)につれてのことなればたれのとがともいふ/にもあらず方(はう)今三府(ぷ)五港(こう)をはじめ都下(とか)は不学(がく)の/ものなきゆへかく開化(かいくわ)の域(いき)にすゝめど遠境(えんきやう)僻(へき)地に/いたりては有学(がく)のものまれなるゆへいまだぶんめいの/ときにいたらずさればこん日は政府(せいふ)のあつき/朝旨(し)をわきまへねば不平(ふへい)とならすもの/おほくそのおよばざるをしらずしてやゝ/すればととふをむすび煽動(せんどう)なすもの/あるゆへに天下(てんか)おだやかならさればこゝ/に全国(ぜんこく)のふけいきを生(しやうず)るなりおひ〱/遠境(えんきやう)僻(へき)地迄も学校(がくかう)あらざる所(ところ)なく教諭(けうゆ)/おろそかならざれば少年輩(はい)は云(いふ)に及(およ)ばず其親(おや)たる頑固(ぐわんこ)/の者(もの)も終(つい)に学事(じ)の徳(とく)をしり文明(めい)開化(かいくわ)に進歩(しんぽ)なさば/凡(およそ)三千五百万の人民(じんみん)兄弟(てい)の心(こゝろ)を生(しやう)じ全国一和なす時(とき)はとヽう/を結(むす)ぶ者(もの)もなく全(まつた)く天下(か)泰(たい)平にて鼓腹(こふく)の時に至(いた)るべし夫(