鹿児島(かごしま)の逆将(ぎやくしやう)西郷隆(さいかうたか)/盛(もり)は智謀(ちぼう)は孔明(こうめい)正成(まさしげ)の/遺跡(いせき)に次(つぎ)今度(こんと)大兵(たいへい)を/起発(おこ)せしより肥後(ひこ)豊後(ふんご)/日向(ひうが)大隅(おゝすみ)薩摩(さつま)より遠(とお)/くは長崎(なかさき)西京(さいけい)の地方(ちはう)を/動揺(どうよう)し近国(きんこく)の士族(しぞく)の不(ふ)/平(へい)顧[頑カ]固(くはんこ)の徒党(やから)是(これ)が為(ため)に/気(き)を得(え)て応(おう)ずるもの少(すく)な/からず次第(したい)に暴勢(ぼうせい)盛(さか)んに/なりしも官兵(くはんへい)の尽力(しんりよく)に仍(より)て/漸(やうや)く威勢(いせい)の衰(おとろ)へしなり再(ふた)/度(たひ)官兵(くはんへい)を脳[悩カ](なや)まさんと自(みつか)/ら死(し)せしと偽(いつ)はり諸方(しよはう)に/墓碑(ぼひ)を建(たて)其下に地雷火/を納て官兵を倒んとせしとそ