一陽来復(いちよふらいふく)して花(はな)に 沸騰(ふっとう)の色(いろ)を見せん桜(さく)ら 島(しま)に暴挙(ほふよ)なし弾薬(たんやく)を 奪(うぼ)う逆徒(そくと)の士(し)鹿児島県(かこしまけん) 下(か)の国境固(くにさかひかた)めをなして 士族等(しそくら)は学校生徒(かくこふせいと)に 打交(うちまち)り不意(ふい)に斬入県(きりいるけん) 庁(てう)は防戦(ほふせん)なさんと人数(にんづ)を 操出(くりだ)す暴徒(ほうと)は県庁(けんてう)を 乗取(のりとっ)て魁首(くわいしゅ)は桐野某(きりのなにがし)と 実(げ)にも不平(ふへい)の士族(しぞく)なり 頑固(かんこ)といわん逆徒(きゃくと)と いわんや 明治十年第二月 記者 玄涯(金へんに常)述